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貸与型奨学金は借金。返さなきゃ取り立てられるし、ブラックリストにも載るよ。

こんにちは、いぶきです。 当ブログ 【好奇心のホコサキ】に足を運んでくださり、ありがとうございます。

高校・大学進学に利用されることが多くなってきた、奨学金制度。
奨学金制度には、「給付型」「貸与型」があり、給付型は返さなくてもよい奨学金で、貸与型は返さなくてはいけない奨学金です。

返さなくてはいけない奨学金って、ようは借金だよなーと思ったので、そのあたりまとめていきたいと思います。

目次

貸与型奨学金の状況

日本では、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)が貸与型奨学金制度を大きく運営しています。圧倒的にシェアをもってます。
独立行政法人日本学生支援機構は国が運営する組織ということもあり、信頼度も高いので、みんな利用するといったところです。

なので、 独立行政法人日本学生支援機構の貸与型奨学金制度についてまとめていくことにします。

利率は?

貸与型奨学金にも2種類あり、無利子の「第一種奨学金」と有利子の「第二種奨学金」があります。

有利子とは言っても、その利率は破格の低さであり、平成30年度3月貸与終了者の利率は、利率固定方式で0.14%、利率見直し方式で0.01%です。(注:増額部分は除く、増額部分とは医学部など特に金がかかる学部などで、増額を認める制度のこと)

どのくらい利用されてる?

平成29年度貸与実績では下記の通りです。

学種 平成29年度
大学・短大(通信除く) 2.7人に1人
大学院 3.3人に1人
高等専門学校 13.8人に1人
専修学校専門課程 2.4人に1人
合計 2.7人に1人

2.7人に1人が利用しており、かなり多くの方が利用している状況です。

保護者の平均給与の低下、大学の入学金・授業料の増加に伴って、貸与型奨学金を利用している学生は順調に増えてきています。

貸与型奨学金、返さないとどうなる?

社会問題化してきているのが、奨学金を借りたはいいけど、いざ社会にでてみたら、おもったより給料が低く、奨学金を返せない人が増えているということです。
「奨学金破産」をしてしまう人も、ちらほらでてきている感じです。

そう、貸与型奨学金とはいうものの、普通にただの「借金」なのです。返す必要があり、返さなければ、最悪破産に追い込まれるのです。

平成28年11月末時点での、延滞3か月以上は160,580人おり、返還者総数3,810,105人のうち、4.2%になります。

3か月延滞すると・・・

振替用口座(リレー口座)からの返還が、3回目に達した場合、3か月延滞者となります。

すると、個人信用情報機関への登録、いわゆるブラックリスト登録(金融事故情報)がなされ、また、当人に返済能力がないとみなされ、保証人および連帯保証人へ、返還の要請がなされることになります。


ブラックリスト登録されてしまうとどのような不都合が生じることになるのでしょうか?

まず、キャッシング・新規クレジットカードの発行制限がかかります。
また、各種ローン(住宅・自動車・ショッピングなど)を組むことができなくなります。
「金を借りる」ということが全般的にできなくなるという認識でよいかと思います。
一度、事故情報が登録されてしまうと、抹消までに最低5年間かかるので、長らく不利益を被ることになります。


ブラックリスト登録されて終わり。そんなはずありません。
催促は延々続きます。
日本国際教育支援協会を保証会社としている場合、日本国際教育支援協会が金を一旦返しますが、日本国際教育支援協会側からの請求が続きます。

9か月延滞すると・・・

9か月延滞すると、もっと恐ろしいことになります。
それが、「一括返還請求」です。

「一括返還請求」は、つまり「借りた金、耳そろえて全部今返せや!」ってことです。
経験談をみると、9か月直後に請求が来るわけではなさそうで、かなり開きがあるようです。

一括返還請求を無視すると・・・

「支払督促」の申し立てとなります。
要は、あいつ金返さないんですけどどうにかしてくださいよ。って裁判所に言うってことです。裁判沙汰です。

これすらも無視すると、「仮執行宣言付支払督促」となり、早い話が預金とか給与、そのほか財産を差し押さえてもよいということになります。

借りた金滞納する前に。

借金滞納すると、ホントいろいろ不利益しか被りません。
独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は国の組織ということもあり、また若者相手ということで、滞納しそうな生活困窮者に、とてもやさしい制度がありますので、返せないやばいと思ったら、早急に相談することが大事です。

下記のような返済猶予制度があるので、ホームページ確認してみてください。
日本学生支援機構 返還が難しいとき

これ大事なんですけど、一回でも滞納してしまうと、こういった制度が受けられなくなる可能性が高くなるので、滞納する前に申し出るように心がけましょう。

暴言だと思うかもしれませんが、社会にでたら、こういう制度があるよなんて、基本的に誰も言ってくれません。自分で情報収集するしかないんです。そういうのを怠った人が、勝手に落ちていくような気がします。

返還期限猶予制度

災害、傷病、経済困難、失業などの返還困難な事情が生じた場合に願いできる制度。
返還を猶予し、先送りすることで、おちついてから返還してよいよという神のような制度です。

先のばすことで、その期間も利息付くんじゃないの?って思うかもしれません。
つかないんです。マジ神制度です。
最長10年の猶予期間を得られることができます。

減額返還制度

災害、傷病、経済困難、失業などの返還困難な事情が生じた場合に願い出できる制度。
当初の月々返還金額は払うことができないけど、その2分の1ないし3分の1ずつなら払えるから、それで払わさせてという制度。

これも、先延ばしになるんで、やっぱり返還期間延長した分、利息が高くなっちゃうんじゃないの?って思いますよね。
ならないんです笑 笑っちゃうくらいの神制度です。


「返還期限猶予制度」「減額返還制度 」が、生活困窮者が使うことができる制度かなと思います。

あとは、「返還免除」という制度もあるのですが、これは、死亡してしまったときや、精神若しくは身体の障害により労働能力を喪失、または労働能力に高度の制限を有してしまい、労働できない場合に申し出ることができる制度となります。

奨学金破産関連ニュースなど

その1

自己破産者も急増「私はこうして奨学金を返せなくなった」

26歳Mさん
日本学生支援機構(JASSO)から、毎月5万4000円を無利子で4年間、総額259万2000円を借りた。返済額は月1万4000円。

不動産会社に就職、入社3年目で残業代込みで年408万円の給料だったが、パワハラ等が横行する業界であり、飲み会やスーツ代でほぼ貯金できず。
長時間労働・休日出勤・パワハラ等で、「適応障害」の診断を受ける。3年目の5月に自己都合退職。

奨学金の返済ができなくなり、督促状がとどく。
急いで連絡すると、電話口ではきつく言われたみたいだが、猶予申請をとれた。

仕事復帰するも、手取り月11万円。
返せる見込みがない。。。

いやね、外野からぼろくそいうのもあれですけど、3点くらい言いたいことが。
「不動産会社に就職」⇒メンタルぼろい人が入る業界じゃない。就職活動ちゃんとしてたらわかるはず。もっと真剣に考えろよ。としか思えない。
「督促状が届く」⇒確かにメンタル疾患抱えて、いろいろ頭回らなかったかもしれない。でも、一回支払い遅滞したらアウトです。
先回りして、調べて考えて、行動しなよ。と思う。
「手取り月11万円」⇒ 月1万4000円返せるよね?というか、その前に、その給料なに。。。

その2

“奨学金破産”の連鎖で一家破産!? NHKクローズアップ現代

29歳女性 美香さん
奨学金600万円(高校・大学)⇒返すめどが立たなくなり、29歳で自己破産
非正規保育士、月給14万円。返済は月々5万円で、無理であった。

連帯保証人が父親になっており、父親も払うことができず、自己破産

うん。過ぎたことをたたくのはめっちゃ楽で、クズなのは百も承知のうえで、「保育士の給料って調べれば、高校の段階でわかるよね?」
大卒で保育士の免許を取るコストに対して、利益が微々たるものだって。。。
どうして、周りが教えられないのか、教師が奨学金借りれば、夢をかなえられるよ、って言ったみたいだが、悪魔の所業に思える。

その3

返済総額1100万円。奨学金延滞で自己破産の27歳「大学に行ったことを後悔」

27歳男性
教育ベンチャー勤務、土日はコールセンターでバイト、家業の農業も手伝う。
勤め先の手取りは約15万円。毎月返済額約5万円。
私立大学法学部卒業。母子家庭だったので、学費が足りず奨学金に頼る。

2012年3月の卒業後、地方の中小証券会社に就職
飛びこみ営業で自分見失い1年で退職

実家に戻り、家業の農家と、日雇いの土木作業員を兼務するが、月の手取りは10万円台前半。
生活費足りずカードローンし、奨学金返済がままならなくなった。
その後、時給が高いコールセンターの仕事に。

督促状の手紙は届いていたものの、中身は見ず放置していた。
コールセンターの仕事も順調になり、月の手取りは20万円代後半に。

2016年秋、祖母が体調を崩し、農業の負担が増加。
コールセンターの正社員オファーをけって、農業と兼務できる教育ベンチャーに勤務。月手取り15万円。コールセンターの仕事も週2。
そのうえで農業兼務。

ある日、ATMからお金が下せなくなる。住民税の差し押さえだった。
借金を整理したところ、総額1100万円あった。
親への生活費をカードローンで工面してたりしたので。

自己破産の準備をすすめている・・・

なんもいえねえ。
証券会社になぜ就職したし。。。メンタル強いやつじゃないと無理だろ。。。
でも、これは家庭環境も悪いなと思う。農業で生計維持できてないんだから、やめるのが正解だと思うし、コールセンターで正社員になってたら、まだどうにかなったんじゃ。。

最後に

貸与型奨学金は借金というテーマで記事作ってみましたが、ブラックリストにも載るし、破産にも追い込まれるところみると、本当にただの借金ですよね。

保護者の同意のもとではあるけども、この借金の契約を結ぶのは基本的に未成年です。全然、経済・金融に関する知識ないですよね。

真面目に、中学あたりで、経済・金融・法律、という授業をしたほうがいいのではないかと思います。なぜやらないのでしょう。

一般人が、こういう知識に詳しくなると困る層がいるからですね。
愚民は愚民のままのほうが、扱いやすいんですよ。

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