こんにちは、いぶきです。 当ブログ 【好奇心のホコサキ】に足を運んでくださり、ありがとうございます。
【五輪会場、自撮り動画ダメなの? SNS投稿禁止に波紋】という、衝撃的な事実のニュースに目を奪われたので、どこにそんなこと書いてあるの?というのを調べてまとめてみます。
興味あるかた、ぜひ最後までご覧いただければと思います。
東京オリンピックは、会場内で撮影した動画のSNS投稿禁止
2020年の東京五輪では、観客が競技会場で撮影した動画をSNSなどネットに投稿することが禁じられる。高額の放映権料を支払っているテレビ局の利益を守るためだが、「拡散も含めて五輪では」「自分を撮った場合の投稿は認めて」との声が上がる。
五輪会場、自撮り動画ダメなの? SNS投稿禁止に波紋
このニュースでこの事実を知りました。割と衝撃的ですよね。
どこの規約にそんなことが書いてあるんだ?と思って調べたところ、下記に記載がありました。
3.チケット保有者は、会場内において、写真、動画を撮影し、音声を録音することができます。また、チケット保有者は、IOCが、これらのコンテンツに係る知的財産権(著作権法第27条および第28条の権利を含みます。)について、チケット保有者もしくはその代理人に対する金銭の支払や、これらの者から別途許諾を要することなく、単独で権利を保有することに同意し、さらにチケット保有者は、これらのコンテンツについて保有する一切の権利(著作権法第27条および第28条の権利を含みます。)をIOCに移転するとともに、その著作者人格権を行使しないことに同意します。
東京2020チケット購入・利用規約 第33条(撮影)
4. IOCは、前項を前提としたうえで、チケット保有者が会場内で撮影・録音したコンテンツを個人的、私的、非営利的かつ非宣伝目的のために利用することができる制限的かつ取消可能な権利を、チケット保有者に対して許諾します。ただし、チケット保有者は、会場内で撮影または録音された動画および音声については、IOCの事前の許可なく、テレビ、ラジオ、インターネット(ソーシャルメディアやライブストリーミングなどを含みます。)その他の電子的なメディア(既に存在するものに限らず将来新たな技術により開発されるものを含みます。)において配信、配布(その他第三者への提供行為を含みます。)することはできません。
先のニュース記事では、動画のみに言及されていましたが、「会場内で撮影または録音された動画および音声について」インターネットへのメディアへの配信を禁止しているので、写真であってもOUTですね。
というより、もっとすごいなと感じるのは、会場内において撮影された、写真及び動画、音声について、それらの知的財産権をIOCが保有するってとこですね。
写真とかとってもいいけど、それIOCのものになるから!
個人的には使っていいけど、商用利用すんなよ!
ってことです。
ちなみに、【著作権を譲渡】のほうが、【商用利用禁止】よりも、その権利主張は強烈です。
【商用利用禁止】であれば、不正利用されていた場合、原則として損害賠償請求ができるにとどまりますが、【著作権を譲渡】であれば、損害賠償請求・使用差し止め請求・著作権法違反による刑事罰までありえます。
どうしてここまでガッチガチの権利主張をしているのかを考えてみると、【スポンサーの権利保護】【オリンピックブランドの毀損防止】ではないかなと思います。
スポンサーの権利保護
オリンピック関連の事業には、スポンサーがついています。
放映権等々、著作権に関することについても、スポンサーがついており、多額のお金を支払っています。
そうした、スポンサーに配慮して、ここまで規約で縛っているのではないでしょうか。
オリンピックブランドの毀損防止
SNSの投稿等で、炎上に巻き込まれ、オリンピックが悪いという風潮がでる可能性を少しでも減らしたいのではないでしょうか。
そういう、ネガティブイメージが積み重なれば、次回以降のオリンピックにスポンサーが付きにくくなることも考えられますからね。

アンブッシュ・マーケティングの防止
オリンピックの権利云々に関して、【アンブッシュ・マーケティングの防止】というのがあります。
少し脱線しますが、まとめてみたいと思います。
「アンブッシュ・マーケティング」聞きなれない言葉ですよね。
アンブッシュマーケティングとは、公式スポンサー以外の企業・団体が、無断でロゴを使用したり、会場内で広告を出したりして、宣伝行為をすることを指します。
TOKYO2020 知的財産権の保護
大会ブランド保護基準 Version 4.3 March 2019
東京オリンピック委員会が公開している、知的財産に関する資料です。ガチガチに保護しています。
簡単にまとめると。
・オリンピックシンボル(5色の輪のやつ)等のシンボル
・オリンピックエンブレム
・マスコット
・大会呼称
・トーチ、メダル
・大会画像
・JOCスローガン
などは、公式スポンサーじゃない団体・人は使えないということです。
つまり、公式スポンサーじゃない限り、SNSでこれらのことをつぶやくことすら、厳密的にはNGです。特に企業アカウントは、営利目的だと即みなされると思うので、完璧NGだと思われます。
盛り上がってもいいけど、お金稼ぐのはダメだからね。マジで。って感じです。
THE・既得権益 ですね笑

余談ですが、【いらすとや】は、結構攻めてました笑
ありがとうございます。いつも使わせていただいております。
まとめ
さて、長くなってしまいましたが、東京オリンピックで撮影した写真・動画等のSNS投稿禁止について、まとめてみました。
2020年、実際に行かれる方は注意しておきたいですね。