【ベルマーク運動バカバカしい】アナログな仕組み→電子化は無理?

PTA活動の一つにベルマークの集計作業というのがあるということを知り、ベルマーク運動ってそもそもどんな運動なのか興味を持ったので調べてみました。

最初に感じたことを言ってしまえば、【集計コストが馬鹿にならないので、ベルマーク運動なんてやめればいいのに】です。
辞めれないのであれば、電子化を早々に進めれないのかなと思います。

そのあたり、まとめてみましたので、ぜひ最後までご覧くださいませ。

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目次

ベルマーク運動とは?

ベルマーク、一度は絶対見たことありますよね。
お菓子などの商品を購入すると、そのパッケージのどこかに、ベルマークがくっついていることがあります。

こんなやつです。

学校単位で集計してベルマーク財団に送ると、【ベルマーク預金】という形でプールされます。
ベルマーク預金は、学校が必要な設備・教材の購入資金をとして用いることができます。

お金を拠出するのが協賛会社であり、ベルマークをくっつけた商品を販売しています。
協賛会社は1点につき、1.275円を拠出しており、1円がベルマーク預金の原資に、0.275円が財団の活動運営費(消費税含む)にあてがわれます。

協力会社はベルマーク預金を用いて購入することができる設備や教材を準備している会社です。
また、協力会社はその購入金額の1割を、へき地の学校や特別支援学校、災害で被災した学校への支援、アジアの子どもたちを助けるNPOへの支援など、さまざまな教育活動資金として、寄付をしているという流れです。

つまりまとめると。

  • ベルマークを集めようと声をあげた学校は、必要な設備や教材の購入資金をゲットできるメリットがある。
  • ベルマーク発行会社(協賛企業)は、教育分野に間接的に寄付している企業という題目で、商品の知名度向上・販売量向上に貢献してくれるメリットがある。

ということで、1960年から始まったベルマーク活動は、広がってきたという背景があるようです。

どのくらいの規模感なの?

ベルマーク活動の規模はどのくらいなのでしょうか。ベルマーク財団が公表していた2016年の実績を載せておきます。
コロナの影響で、ここ数年はだいぶ落ち込んでいるようで、実績公開を活動状況報告上ではしなくなってしまいました。。。

2016年度の実績
集票点数      472,014,682点
市場調査費 合計   599,458,304円
参加団体口座へ   472,014,682円(教育設備助成費)
財団へ       127,443,622円

ベルマーク運動の活動状況

市場調査費というのが、協賛会社から拠出される1点 1.275円 の合計であり、1円分が参加団体のベルマーク預金に、0.275円分が財団の運営費にあてがわれるということになります。

1年間にだいたい5億円程度が参加団体のベルマーク預金となっているようですが、2017年3月末での参加団体数は2万7349団体なので、1団体平均18282円くらいでしょうか。
2022年度報告によれば、2万6000団体と少し減少傾向にあるようです。

仕分け作業の人件費のほうが、ひどくかかってない?

twitterやブログ等で散見される、ベルマーク活動に関する愚痴として、ベルマークの集計作業があります。
ベルマークを財団に提出する際には、発行元企業別に仕分けどの点数がどの枚数あるかをカウントしなくてはいけません。この作業は、PTAが主となり行われているケースが多いようです。

これがめんどくさいようで、まあ、あんな小さいマークの紙を、仕分け点数を数えるのはそりゃ根気がいる作業で、もちろんボランティア活動なので、その作業に対する対価が発生するはずもありません。

わざわざ休みの日、というか平日に集計する場合もあるようなので、仕事を休んでまでも頑張らなくてはいけないの?というのが不満となっているようです。そりゃそうですよね。。。


1団体あたりの平均が年間18282円なので、すべて1点のベルマークだとしたら、18282枚を仕分けなくてはいけません。
協賛企業は50社程度なので、50社とすると、おおよそ概算でこんくらい仕分け作業に時間が必要になるのではないでしょうか。

①協賛企業ごとに仕分けをする
1枚あたり3秒として、18282枚で914分
②協賛企業ごとに点数をカウントする
1枚あたり3秒として、18282枚で914分
③書類作成、梱包作業
1協賛企業あたり5分として、250分

なので、だいたいのべ、2000分くらいでしょうか。
10人集まったら、ぶっつづけで4時間くらいで終わるかなーという感じですね。

もちろん平均的な枚数での計算ですので、ベルマークが多く集まればその分人手が必要となります。


ベルマークの趣旨として、商品購入のおまけとして付属しているマークを集めれば、金銭の拠出なしに学校備品を購入できるというのは、素晴らしい仕組みだとは思います。

生徒の家庭の経済状況はばらばらで、一律して金銭を要求するのは酷ですし、かといって金銭的な直接寄付にすれば集まりが悪かったりするでしょうし、ベルマークくらいなら商品のおまけなので、気軽に集めることができるというメリットは大きいと思います。

が、その集計作業に多大なコストが必要となるのは、本末転倒な気がしてならないです。

なんで辞めないの?

個人的な考えにはなりますが、ベルマーク運動が発足した1960年ごろは、女性の社会参画が進んでおらず、こういったPTA活動に人手が集まりやすかったのではないかと思うのです。

時代は変わり、共働きが当たり前になりつつある現在の社会状況をかんがみると、学校行事、しかもボランティア活動に人手はなかなか集まりづらいというのは自明だと思います。

学校のための備品を購入する、どこかのだれかのために頑張る、ボランティアの精神ってすごい良いなとは思いますが、現在の日本ではそこまで他者のために頑張れるほど、余裕がある国じゃないというのが本音なのではないでしょうか。
それぞれの家族が、今日や明日を生きるために全力で仕事をして、金を稼いでいるこのご時世に、タダでその労力をよこせというのが、そもそもの間違いだと思います。

じゃあ、辞めればいいんじゃないの?とは思うのですが、

  • 少なからず、学校の備品購入代金に寄与できている以上、辞めるとなればその購入費をどこから補填しようかという話になる。
  • 今までずっとやってきたことなので、PTA先輩方の「私の時代は苦労してやらされてたのに、なんで無くすの、ずるい」という圧力を食らう。
  • というか、終わらせる決定権を持つ人がどこにもいない。終わらせ方がわからない。

このあたりの理由からか、どうも終わらせることができない団体が多いのではないかと思います。

すげー暴論を言ってしまえば、ベルマークの集計作業に時間を取られるくらいなら、その時間働いてそのお金の半分寄付するほうがよっぽど金集まるんじゃないかと思うんですけどね。いや、流石に暴論でしたごめんなさい。

今後どうすればよいのか。

ベルマーク財団の方も、ベルマークの集計作業に難儀していることは理解しており、デジタル化の方向で動いているようですが、なかなか一筋縄でいかない問題が数多くあるようです。

「バーコードだとベルマークが入るスペースがないのでQRコードにしてみたのですが、通常のマークより大きくなるし、協賛会社さんに包装のデザイン変更をお願いしなければならない。二重登録も排除できないうえ、開発コストに1億円、ランニングコストに2000万〜3000万円はかかります」

「マークをスキャナーで読み込む方法も考えましたが、包装の素材が各社バラバラなので認識ミスや欠損が出てしまうようです」

他にもコストがかからず簡単な方法がありそうでは、と聞くと、目下アイデア募集中、とのこと。5年をめどにデジタル化の可能性を探りたいそうだ。

PTAの伝統 ベルマークを集める単純作業 実は貼らなくてよかった

うーん。きっと、現在の紙のまま変わらない状況が続くのでしょう。(少なくとも、更新作業を行っている2023年11月時点では紙のままのようです。。。)

ベルマーク仕分けのための人手を無理強いしなくては捻出できない団体は、方針を変える必要があると思います。
金銭の寄付方式に変えてみるとか、周りの学校と一緒になって仕分け作業3年に1回ペースで分担回ってくるようにするとか、、、

学校関連のこういう仕組みって、昔からこれでやってて、まあうまくいってるからそのままでっていうのが多いですよね。
時代はどんどん変わっているので、その時に応じてやり方変えないと、そりゃー不満がでるに決まっていると思います。

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