アフリカ・エチオピア南西部に住んでいる『コンソ族』
『コンソ族』が住む『コンソ地方』という地域は世界遺産に登録されるなど、昔ながらの伝統的な生活が色濃く残っています。なかでも、伝統的な食文化として、『チャガ』と呼ばれるお酒を主食にしていることが挙げられます。
この記事では、そんな伝統的な食生活について、まとめていきたいと思います。
『チャガ』のアルコール度数は5%程度
『チャガ』は、ソルガムと呼ばれる穀物を用いて作られるアルコール飲料です。
1週間ほど発酵させるその過程でアルコールが作られ、だいたい5%程度のアルコール度数となります。
ビールも麦を発酵させてつくるので、親戚のような感じですね。
ただ、保存料なんてものを加えることなく、自然のままに作るので、保存が効きません。
また、作るのも手間がかかるので、各家庭で一度にたくさんつくり、出来上がった家庭に集合してみんなでワイワイ飲みます。
びっくりすることに、お酒にもかかわらず、子供もしっかり飲むようです!
国が変われば、食生活も大きく変わるんですねえ。
『コンソ地方』にまつわる情報
エチオピアのコンソ地方は、首都アジスアベバから約600キロメートル離れた南部諸民族州に位置しています。この地域は特別行政区として指定されており、カラティ(別名パカウレ)が行政府所在地となっています。
コンソ地方はエチオピア南部の高原地帯にあり、標高は約1800メートルに達します。日中の気温は40度にもなることがあるようです。
コンソ族は、約400年以上前にサバンナから追われ、コンソ高地に移り住み、貧しい土地ではあるものの、険しい崖に石を積み上げ、道や段々畑を造り、そこで作物を栽培し、自給自足の生活を確立しました。
コンソ族の人口は約20万人で、彼らはエチオピア最大の民族グループであるオロモ族と近い関係にあります。彼らの町コンソでは、毎週月曜日に大規模な市場が開催されます。
コンソ村に訪れたことのあるユーチューバーの動画を載せておきます!
コンソ地方の場所
エチオピアの南西部で、ケニアの国境近くにある地域になります。
コンソ地方への行き方
残念ながら、コンソ地方近辺の空港であるアルバミンチ空港への直通便は日本から出ていませんので、乗り換えが必要となります。
まず、成田国際空港(NRT)からエチオピアの首都アディスアベバのアディスアベバ・ボレ国際空港(ADD)への直行便がエチオピア航空によって運航されています。この飛行時間は平均で約16時間20分です。
アディスアベバからアルバミンチへの移動には、エチオピア航空で、約1時間5分で行けます。ちなみに、バスを利用することもできるのですが、所要時間は約10時間とかなりかかってしまいます。。。
最後に、アルバミンチからコンソまでは、さらに約2時間車で移動が必要になります。
ってことで、乗り換えが順調にいったとしても、約20時間は必要になります。
(きっと、乗り継ぎの待ち時間的に、それ以上はかかってしまいそうですが。。。)
「コンソの文化的景観」が、2011年にUNESCO世界遺産登録
エチオピアのコンソ地方は、標高800メートルから1800メートルの山岳地帯に位置し、ここで暮らす人々は資源に限りがある自然環境の中で、外敵の脅威に対処しながら最大限の農業生産性を目指して、様々な工夫を凝らし、独特の文化様式を育んできました。
この地域のコンソ遺跡群からは175万年前の世界最古級の握斧などが出土しており、古人類学への貢献という面でも重要な地域です。
そのため、コンソ地域におけるコミュニティの生活様式や、それによって形成された文化的景観が文化遺産としての価値を認められ、2011年に「コンソの文化的景観」として世界遺産に登録されました。
日本で『チャガ』は飲める?
調べて見ましたが、日本では『チャガ』は製品としては販売していないようです。
似た名前で『チャーガ』という飲み物がありますが、これは白樺の木に寄生するきのこ(別名カバノアナタケ)を元に作られたお茶やお酒で、『チャガ』とは関係ないです。
紛らわしいーですね。
エチオピアのコンソ地方に出かける機会がある方は、ぜひご当地で『チャガ』を味わってください!
2023年12月4日(月)放送のクレイジージャーニーで、コンソの『チャガ』特集!
TBSの番組『クレイジージャーニー』で、コンソ族を題材とした番組が放送されるようです。
『チャガ』がどのように現地の方の食文化に根付いているか、番組で確認を!