日本にくる台風の渦の向きはなぜ反時計回りなの?(コリオリの力)

こんにちは、いぶきです。 当ブログ 【好奇心のホコサキ】に足を運んでくださり、ありがとうございます。

夏から秋にかけて日本にやってくる台風。
天気予報とか見てると、毎回同じ渦の向きだということに気づきます。
そう、日本にくる台風の渦の向きは、反時計回りなんです。

なんで、反時計回りになるのか、その理由を解説していきます。
気になった方、最後まで見ていただけると嬉しいです。

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台風の渦の向き

出典:気象庁ホームページ ( 2016年10月3日の台風(台風第18号) )

気象庁の資料集にあった台風の渦の動画を拝借してきました。
これみていただければわかると思うのですが、中心部分は反時計回りに渦を巻いていることが分かります。

この台風に限らず、日本に向かってくる台風はすべて反時計回りに渦をまいています。

世界中どこでも半時計回りかというと、それは違くてオーストラリアに到来する台風の渦の向きは、時計周りです。

北半球か南半球かどうかというのが、向きを決定づける鍵となります。

コリオリの力

その向きを決定づける力がコリオリの力というものです。

コリオリの力は、回転座標系上に存在する物体が移動する際に、移動方向と垂直方向に受ける慣性力のことをさします。

いまいち何を言ってるかわからないですよね笑

台風の作られ方からおさらいしていきましょう。
台風は、赤道付近の温められた海水が上昇気流を作り出すことから始まります。

上空に到達した水蒸気が雲となり、積乱雲を形成します。
その過程で、水蒸気は水粒となり、熱を放出するので、周りの空気を温め、さらに強い上昇気流を形成します。

さて、この上昇気流がポイントになります。
上向き方向に気流ができているということは、地上(海面)付近の空気が少なくなってきます。

この空気を補うために、地上付近では、この上昇気流に向かって空気が集まりだします。

イメージこんな感じです。
が、実際は空気が中心に向かってあつまるわけではありません。

北半球においては、中心よりも右にずれた方向へ到達します。

これを説明する鍵が【コリオリの力】となります。

地球は東向きに自転しています。
この自転による回転力は、低緯度地域(赤道周辺)のほうが、東向きに進む力を大きく受けることになります。
北極(北緯90度)では、自転による回転の影響を受けません。

図にするとこんな感じ、同じ時間経過したときに進む距離はこのくらい差が生じます。
なので、低緯度から高緯度方向に進む風は、この自転が作る回転力の差の影響を受け、狙ったポイントから右(東)にずれてしまいます。

コリオリの力は、この右にずれてしまう力のことを指します。

このずれが合わさると、こんな感じで渦を作ることになります。

そして、南半球では、このコリオリの力によって、低緯度から高緯度方向に進む風は、狙ったポイントから左(東)にずれるため、渦の向きが時計周りになります。

空気が渦巻き状になることで、より一層上昇気流が安定し、台風として成立することになります。
つまり、空気が渦巻き状にならない、赤道直下では台風は発生しません。
少し赤道から離れたところで発生するのです。

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